おはようございます🌞
講師の熊谷冬美です。
今回は大学で〝オペラの楽譜をはじめて見た日〟のことを書きたいと思います。
私がオペラの練習現場にはじめて行ったのは大学2年生の頃。声楽科の生徒有志でオペラコンサートをやるということで、声楽科の静香ちゃん(アパートのお隣さんで仲良し)に誘われて伴奏で参加することになりました。
その時、レチタティーヴォという部分の楽譜を初めて見ました。レチタティーヴォとは、オペラの曲と曲の間にあるセリフ部分のことです。喋っているニュアンスを崩さないよう音がついています。どんな楽譜かというと...
こんなの↑
上2段は歌手が歌うパートで、下2段はピアニストが担当します。なんだか曲よりも随分音符が少ないなと思いませんか?
わたしは初めて見たとき、なんだこれ?と衝撃を受けました。じゃーーんと音を伸ばしてるだけ。
声楽科の友達に聞くと、この楽譜の通りには弾かないんだそうです。歌手の話し方、ストーリーの状況に合わせて、即興的に音を入れていくのだそうです。(なんだってぇ!?)
実際に歌の子に歌ってもらうと、呪文のように速い!!
これに即興で音を入れるって、どこに?どうやって!?と思いました。
当時の自分は知りませんでしたが、これをまともにできるようにするには、まず語学の勉強が不可欠でした。そしてストーリーの理解、状況にあった音の引き出しがないと出来ないと後々知りました。
オペラの道はすごく険しそうだ...そんな風に感じたオペラの楽譜との出会いの日でした。
次回 アンサンブルの道を選ぶ
講師 熊谷冬美